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(今日の一言)お金の正体

2019年4月22日 16:20

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https://amzn.to/2KUCTI2

 「お金の正体」は、マネックスグループCEOである松本大さんの新著です。大(おおき)さんの「想い」がこもった、良い本だと思います。

 文章は平易でシンプルですが、その裏で、何倍、何十倍も考え、削ぎ落とされているということが伝わってきます。経済学、歴史、実際の金融マーケット、そうした理論的な背景を十分に踏まえた上で、「想い」という情緒的な言葉に落とす、凄いなと感服せざるをえません。

 同じような本はたくさんあります。大概は起業家の思いつきみたいな本なので、底の浅さがすぐ露呈しますが、この本は平易なのに深い本です。

 松本大さんはベンチマークのような人です。何か問題があるとき、松本大さんだったらどう考えるだろうと思ったりしますが、この本には答えがさり気なくたくさん書いてありました。思わず「ありがとうございます」といいたくなりました。最後のお金とは何かという結論は、本当にそのとおりだと思います。

 僕はかつて大(おおき)さんと一緒のディーリングルームで働いていました。だから少し贔屓目に見ているかもしれませんが、素晴らしい本であることには変わりないと思います。お薦めします。

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(今日の一言)ゴーン元日産会長のデリバティブ取引

2019年4月18日 19:50

コラム

 作家の黒木亮氏が、ゴーン元日産会長が新生銀行と行ったデリバティブ取引を独自取材したとのことで話題になっています。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56123

 ゴーン氏の言っていることには少し嘘があり、報酬が円建てだったので、それをドルにする為替先物取引をしていたと言ってますが、単に円をドルに換えるだけであれば評価損など発生しません。それが20億近い評価損になり、追加担保が必要になるということは、何らかのデリバティブ取引をしていたということになります。

 黒木氏はゴーン氏の取引について「デリバティブ付きの、いわゆる『仕組み預金』なのだ」「ドルのプットオプションを売って、そのオプション料で預金の利回りを高めるという取引」と説明している。プットオプションの具体的な規模、ストライクプライス、期限等詳しいことはわからないが、契約されたのが2006-7年頃とのことです。

 この時期、同じような取引がたくさん契約され、それが銀行の大きな収益源になりまた。ポイントは、ドル円のプット・オプションを売って利回りを高めたという点です。大量の、しかも結構長期のプット・オプションが売られ、この時1年物ドル円のボラティリティは6.55%という歴史的安値を付けました。

 あの頃、2006-7年頃のマーケットは今と似ています。オプションが大量に売られたことで、ドル円は120円台という比較的高いところで(ドルプットオプションのデルタヘッジでドル買いが出る)ほとんど動かなくなりました。全く「参ったな」という感じのマーケットが連日続き、あまりにもドルが堅調なので、円高に行くようには微塵も感じさせませんでした。

 はっきりと分かっているわけではないですが、同じようなことが起こっているのかもしれません。現在ドル円の1年物ボラティリティは6.4%と、2007年よりも下がってきました。オプションが大量に売られているので、比較的高いところで動かなくなっています。状況証拠は似ています。

 2007年のときも、パリバのファンドがおかしくなり、ベア・スターンズがJPモルガンに吸収され、絶対に世の中はおかしな方向に行くと感じさせましたが、なかなか崩れませんでした。リーマン破綻の直前にはドル円は110円台まで戻っています。しかし、リーマン破綻後、75円台までドル円は下落していきました。

 ただ、今回も2007年当時と同様に、最終的に円高になるかどうか、それはわかりません。金融機関の経営は比較的健全です。国は巨額の債務を抱えていますが、インフレさえ起こらなければもっと債務を増やしても、それは合理的なことであるという理論がMMTだけでなく、主流派経済学もそのような意見になっています。マネタイゼーションはインフレにならなければ積極的に是認されると、大きく意見がシフトしてきたのがここ数ヶ月の論調の変化です。これは大きい。

 今、消費増税しない方が正しいと主流派の経済学者も考え始めています。おそらく、消費増税は撤回されるのではないかと思います。でも、何か不気味です。フリーランチがあるのだから、食べるのが合理的と言われていますが、少し腑に落ちません。

 ドルプットオプションが爆発して、2008年当時のように円高となるのか、それともマネタイゼーションから円安になるのか、今はわかりませんが、現状の低ボラティリティにはいつか終わりが来ると思います。そして、それは意外に近いかもしれません。

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(今日の一言)Alexaの録音内容、数千人のアマゾン従業員が聞いている

2019年4月16日 16:30

コラム

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-04-15/PPUFC56K50XS01?utm_medium=social&utm_content=japan&utm_campaign=socialflow-organic&cmpid%3D=socialflow-twitter-japan&utm_source=twitter

 やっぱり聞かれてるんだなって、多くの人が思っていると思います。Alexaを置くのをやめようと思った人もいるでしょう。我が家にあるAlexaは、家族の者が「気味が悪い」とコンセントを普段引き抜いてます。

 しかし、音声認識を高めるためだけに数千人も雇用しているということ、そのこと自体は凄いなと思います。日本企業で同じことをできる体力を持った会社があるでしょうか。アマゾンの研究開発費は年間2兆4千億円、世界中の企業の中でトップです。次はグーグル、フォルクスワーゲン、サムスン、インテルと続きます。

 日本企業は業績の割には研究開発費を出してきましたが、この10数年ぐらいはあまり伸びていません。そのため世界のトップとは差がついている感じがします。表には出てこないですが、中国企業の研究開発費は、報告されている以上に大きいのではと思いますし、国が補助を出しているでしょう。今やAIの技術は、国の防衛力にも深く関わるので、絶対に負けられないところです。

 コンピューターの能力は今後もどんどん高まります。膨大なデータ量になりますが、世界中の家庭の会話をAlexaが聞いて、分析していたとすれば、空恐ろしい。会話内容から、その人の支持政党や支持する政策、熱狂度までわかったりすると、選挙結果を事前にかなり正確に予想できることになりますが、そういう世の中がもうすぐそこまで来ている感じがします。

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5/11(土)マネックス全国投資セミナーin金沢に登壇致します

2019年4月15日 19:50

お知らせ

 5月11日に金沢にて開催される「マネックス全国投資セミナーin金沢」にて登壇することになりました。北陸地方の方々とお会いすること楽しみにしています。

マネックス証券の口座をお持ちの方のみのセミナーですので、事前にマネック証券にて口座開設お願いします(証券の方です。マネックスFXの口座ではありませんので、お間違いのないようお願いします)。

https://mst.monex.co.jp/pc/servlet/ITS/seminar/RealSeminarGST?sno=413

(今日の一言)タイガー、14年ぶりマスターズ優勝

2019年4月15日 19:00

コラム

 奇跡と言うと、不世出の大選手に失礼でしょうが、怪我や私生活のトラブルでボロボロのような状態まで報道されていただけに、素晴らしいカムバックです。野球やサッカーのようなチームスポーツは複数のヒーローを同時に生み出すことができますが、ゴルフやテニスは優勝者だけが真のヒーロー、プロとして残るのは大変だと思います。そうした競技で14年ぶりの優勝というのは、奇跡という言葉さえ軽く感じさせる、本当に凄いことだと思います。世界中で(私も含め)たくさんの人を勇気づけたことと思います。

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マネックス証券「週間為替展望」更新されました。

2019年4月15日 14:40

お知らせ

マネックス証券にて毎週月曜日更新の動画「週間為替展望」がUPされました。今週は「トルコリラ取引は慎重に」です。下記ページよりご覧ください。

◆マネックス証券:志摩力男の週間為替展望
https://info.monex.co.jp/fx/fx-plus/seminar/weekly.html マネックス証券動画

(今日の一言)消える金利、消える変動率

2019年4月11日 20:30

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 昨日のECB理事会は、想定しているほどハト派的ではありませんでした。とはいえ、ECBが引き締め路線に戻ることはなく、低金利が続くのでしょう。日本はずっとゼロ金利ですが、2016年以降は長期金利までゼロになりました。欧州も、そうなりそうですし、他の地域も後を追いそうです。

 政府にとっては都合の良い時代です。特に日本のように巨額債務がある国には、良い環境です。名目成長率>国債金利であれば、そのうち債務も縮小します。

 反対に、機関投資家にとっては大変な時代です。特に日本の機関投資家は、すべての運用資産が限界的に低金利です。ドル調達コストを考えると、米国債2.5%は全く投資対象になりません。クレジットリスクを取るしかないので、CLO投資となります。もしくはJGB2-30年でしょうか。少し前まではフランス国債辺りが、ちょっとマシなリターンがありましたが、ECBの方向転換でなくなりました。

 それでも何らかの形で利回りを上げないといけません。そうなると、ボラティリティを売ることで利回りを上げる、そうなります。最近の為替市場の低変動率は、何らかの形でボラティリティが大量に売られているからこそ、動かなくなっていると考えられます。

 離脱期限延長が決まりましたが、ポンドドルのボラティリティは、つい最近まで1ヶ月13%前後あったのが、現在7%を割り込んできました。ポンドドルを買い戻す動きがあるかと構えていたのですが、実際に起こっているのはボラティリティの売りでした。

 投資家はボラティリティを何だと思っているのでしょうか。売っておけばとりあえずプレミアムが手に入るということしか、考えてないように見えます。そうですが、今はそれが正しい行動になっています。

 しかし、ボラティリティショートは、どこかで大きな動きにつながります。その時を待つしかないのでしょう。

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外為どっとコム様「ハードブレクジットに備えよ」に寄稿しました。

2019年4月11日 17:50

お知らせ

こちらがリンク先になります

是非、ご参照頂ければと思います。多くのコメンテーターの方々と違い、私は今回のブレクジット最終局面では、「ハードブレクジット」は確率的に非常に低い、基本的には割安なポンドが買い戻されるきっかけになるとの立場を取っています。

(今日の一言)次第に広がる中国経済楽観論

2019年4月9日 18:00

コラム

 2018年3月以来、資本市場は米政府の仕掛ける米中貿易戦争に振り回されてきました。米国は数回にわたって関税を引き上げ、中国もそれに対抗し、関税引き上げ合戦になりました。しかも10月にはペンス副大統領が「政権の対中政策」という、非常に強硬なスピーチを行い、米中の対立は決定的、貿易問題と言うより覇権争いであり、米国は中国を徹底的に潰しに行くと思われました。

 しかし、2019年に入って状況は変化しています。中国の株価が下がらなくなりました。米国株も安値から大きくリバウンドしています。中国の経済指標も低迷していたのですが、先日の製造業PMIは50.5と50を上回り、状況は一変しています。しかも経済対策はこれから効いてきます。

 圧力をかけていた張本人であるトランプ大統領が貿易交渉をまとめるように指示、合意には至っていませんが、更に関税をかけて攻撃するというよりは、関税は撤廃される可能性も出てきています。英国のブレクジット交渉も変な方向(合意なき離脱)に行くこともなさそうですし、世の中は急に明るく見えてきました。

 世界経済が改善し、(独立性を事実上失った)FRBが引き締めしないとなれば、そのうち米ダウは最高値更新するのでしょう。2020年の再選に向けて、トランプ大統領の思っている方向に動いています。好ましく思っているわけではないですが、米政治はうまく行っていると認めざるを得ない状況です。

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(今日の一言)米民主党に新星、ピート・ブーティジェージ氏

2019年4月8日 18:00

コラム

 ロシア疑惑の捜査も「空振り」終わり、米民主党は追い詰められています。トランプ再選をなんとしても阻止したいはずですが、有力候補として出てくるのはバーニー・サンダース氏やジョー・バイデン氏といった「おじいちゃん」ばかりです。ウォーレンさんの人気は今ひとつ、AOC(アレクサンドリア・オカシオ=コルテス)は期待の星ですが、如何せん若過ぎで、大統領選に立候補できません。

 ところが急激に人気を集めつつある若い候補者が登場しました。ピート・ブーティジェージ(Pete Buttigieg)氏37才です。Youtubeを見てみましたが、とにかく賢く聡明、どんな問題にも逃げず真正面からわかりやすい言葉で答えていました。人々を魅了する何かを持ってるなと思いました。

 もし当選すれば史上最年少、30代の大統領誕生です。そうなるかどうかはわかりませんが、少なくとも、米大統領選の民主党有力候補となり、今後彼のことを目にする機会は増えそうです。

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4月4日16時半よりラジオ日経出演します

2019年4月4日 14:40

お知らせ

ラジオ日経、「GoGoジャングルマーケット」に出演します。お時間のご都合がつくようであれば、ご覧に頂ければと思います。

(今日の一言)「令和」

2019年4月1日 14:00

コラム

 やはり、今日の一言は新元号「令和」でしょう。響きが良く、非常に美しい字だなと思いました。シャープでスマート、でも日本らしいと、非の打ち所がないですね。

 出典が万葉集というのも、良かったです。日本の古典からということもありますが、編纂した大伴家持は越中国に赴任していた時期があり、富山県出身者にとっては嬉しい話です。高岡駅には大伴家持像があります。

 今は、日本に対する悲観論が蔓延してます。確かに、心配すべきことはたくさんありますが、新しい時代には、過去の理論では説明がつかない、全く別の素晴らしい世界があるとも思います。日本は数字上は相対的に後退していますが、生活はかつてないほど快適です。それは数字では表しきれない。事実、若い人たちの幸福度はかなり高いという調査もあります。この新しい「令和」の時代、どうなるのでしょうか。わくわくします。

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(今日の一言)新元号

2019年3月28日 16:00

コラム

 まもなく、新しい元号が決まります。今使われている「平成」が決まった時、史記の「内『平』かに外『成』る」と、諸経の「地『平』かに天『成』る」に由来があるとのことだったのですが、「平和に成ってほしい」ということかな、というのがその時の第一印象でした。

 しかし市場関係者の悪い癖ですが、「平(たいら)に成る」とも読めるなと。。。マーケットがフラット、成長があまり無いということだと困るなぁ、とも思いました(不遜ですみません)。

 次にどのような元号になるのか楽しみですが、ブリッシュ、強気なイメージの言葉だと良いなというのが、個人的な希望です。

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(今日の一言)世界は緩和競争のスタートラインに立っている

2019年3月27日 21:20

コラム

本日のニュージーランド準備銀行の政策シフトに驚いた人は多かったかもしれません。前回は、次の政策の方向性について”could be up or down”と曖昧な言い方をしていましたが、今回は”the more likely direction of our next OCR move is down”とキッパリ言い放ってます。

理由としては、グローバル経済の見通しが軟化していることを挙げてます。特に豪、中国、欧州。そして、こうした景気見通しが悪化しているので、他の中銀は緩和方向にシフトするだろう、そうなるとニュージーランドドルは高くなってしまう。。。

要は、他の中銀が緩和したら、即座に緩和して、自国通貨高を防ぐ。その準備はOKだと言いたいわけです。本日、トランプ大統領が次期FRB理事に指名する意向のスティーブン・ムーア氏は、NYタイムズとのインタビューで「FRBは即座に0.5%利下げすべきだ」と言ってます。これはパウエル議長とは違う意見ですが、最も景気の良い米国でさえ議論は次の利下げになってきています。他の国ではなおさらでしょう。

こうなると、円とスイスフランにプレッシャーがかかってきます。スイスは極限までマイナス金利が進んでます。これ以上の緩和は難しい。日本も同様です。

理屈で説明できるので、マクロ系のヘッジファンドには攻めやすい環境です。利下げ競争に乗れない通貨を買う。こうした投機が始まろうとしているのかもしれません。

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(今日の一言)ブレクジットの次はイタリアか

2019年3月26日 23:20

コラム

 FOMCのハト派化、独製造業PMIの急低下から、世界中の長期金利が低下していますが、こうした中でもさっぱり金利が下がらない国があります。イタリアです。

 先日ブルームバーグラジオを聞いていたら、大手ヘッジファンド・シタデル創業者、ケン・グリフィン氏のインタビュー番組をやっていたのですが、「ブレクジット、米中貿易問題、イタリア」の3つを懸念材料として挙げていました。イタリアは国家負債が大きく、成長低下、高齢化しているのに、でたらめなポピュリスト政権が舵を握っており、債務状況の改善が全く見込めない。そのうちデフォルトするのではないかと言っていました。欧州債務危機のときPIGSと呼ばれた仲間たち、ギリシャはダントツ悪く3%台後半ですが、ポルトガルやスペインの10年金利は1%台前半で推移しており、イタリア(2.5%前後)とは明確に違ってきています。

 イタリアは中国との間で「一帯一路」参加を決めました。米国はもちろん、多くの欧州諸国も中国との関係は慎重になってきています。そうした状況で参加するのは、もう「背に腹は代えられない」、とにかくお金が欲しいのでしょう。今後、注意してイタリアを見ていきたいと思います。

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