(今日の一言)気になる、欧州と中国の景気
2019年2月1日 19:50
コラム
本日発表になった中国Caixin製造業PMIの数字は48.3とかなり低い数字となった。2016年2月以来だろうか。その頃は、中国発の景気減速が世界を巻き込むと恐れられ、2月のG20では「上海合意」なるものが米中の間で合意されたとまことしやかに噂された。
中国に歩調を合わせるかのように、欧州の経済指標も悪化してきている。昨日発表された独12月小売売上高は前月比予想-0.6%のところ-4.3%と2007年以来の落ち込みとなった。独経済と中国経済は、地理的に離れてはいるが、実は密接だ。中国富裕層の好む高級品は欧州で作られている。ファッションブランドもそうだが、高級ドイツ車の最大市場は中国だ。中国が高級品を買っったので、2017年の欧州経済は盤石だった。
今回、中国当局は様々な景気刺激策を出している。しかも、結構な金額だ。リーマンショックの時はよく効いていたのに、どうして今は反応が薄いのか、よくわからないところがある。もし今回、何か経済危機が来るのであれば、中国もしくは欧州から来るのではないかと思う。