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コラム

(今日の一言)中央銀行の仕事は、インフレより金融市場の管理

2019年1月21日 15:30

コラム

 先週土曜日、マネックス証券様の「全国投資戦略セミナーin大阪」では、沢山の方々にご来場いただきました。広い会場でしたが、いつもセミナーにいらっしゃる方を何人もお見かけしました。本当に有難うございます。

 松本大さん、広木さん、大槻さんと、錚々たるメンバーの中でのセッションは大変楽しかったです。控室では、やはりFRBというか、中央銀行のあり方が昔とは違うのではないか、という議論がありました。インフレ抑制が法律上の役目なのですが、途上国から、いくらでも安い品、サービス、人材が入ってくるので、先進国にインフレはなかなか現れません。それより、資産市場の上がり下がりの方が経済にインパクトを与えます。有り体に言えば、実体経済が不景気になるから株価が下がるのではなく、株価が下がるから実体経済が悪くなります。そうであるならば、株価等の下落をできるだけ避けることが、好調な経済を持続する鍵となります。

 パウエル議長は、2018年12月FOMC後の会見ではタカ派的でしたが、その後変更を迫られました。金融市場が動乱しているときには、市場が望むようにハト派的な物言いしかできなくなった、そうした瞬間でした。それは今後も続くでしょう。そして、日本でもそうなのでしょう。

 それがわかっていると、中央銀行の行動を読むヒントになります。2016年の時同様、しばらく中銀はタカ派的な物言いは封印されることになります。「パウエルプット」はすでに発動されているのでしょう。

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