(今日の一言)GBP大混乱
2019年3月12日 21:10
コラム
本日、離脱協議案の採決を迎えます。昨日メイ首相は、突如ストラスブールに飛び、これまで何度も何度も交渉しても得ることのできなかった欧州側からの妥協案を引き出してきました。涙ぐましい努力です。情報統制もしていたのでしょう。この劇的な、最後の土壇場での「修正」獲得、これで本日の採決を乗り切るつもりだったのだと思います。
しかし、それでもコックス英法務長官は「英国の法的リスクは変化なし」と明言。法務長官にこう言われては、誰も考えを変えることはできません。メイ首相の離脱協議案はトドメを刺されました。
これまで「合意なき離脱」だけは避けなければという合意がありました。よって、「離脱協議案」か「再度の国民投票からの残留」という選択肢でしたが、離脱協議案はなくなりました。そうなると、何が何でもブレクジットという議員には「合意なき離脱」しか残りません。
最有力は再度の国民投票ということになるのでしょう。しかし、国民投票の結果で「残留」となればよいですが、「離脱」となったらどうなるのでしょうか。合意なき離脱がという、可能性がほとんどゼロのハズだったものに現実味が(少し)出てきました。
それでも13日の「合意なき離脱」を選択するかどうかという採決は、否決されると思います。しかし、国民投票が決まるまで英国は迷走しそうです。