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コラム

(今日の一言)米国株はショートにできない

2019年2月19日 19:50

コラム

 目先の相場はともかく、世界経済のシステムがこのままであれば、米国株は買うしかないのかなと思います。
 
 成長のない世の中という言葉が独り歩きしてます。米国は昨年ものすごく好景気でしたが、それでも年率2.9%成長でした。先進国の成長率には限界があります。ところが先日も書きましたが、1月23日日経新聞によると米企業の純利益は過去10年で3.8倍に伸びています。平均すると年率14%程の成長です。世界中をマーケットにし、世界中から利益を吸い上げる米企業の成長力は驚異的です。では、その利益はどこに行くのか。一部は労働者にも配分されるのでしょうが、設備投資、研究開発、M&A等いろいろありますが、かなりの部分は株主へ行きます。配当も大きいですが、最近は「自社株買い」です。

 昨年は100兆円の自社株買いがでました。今年は、それより少し少なくなりますが、それでも膨大な金額です。世界中から吸い上げた富が最終的には自社株買いとなり、償却されていきます。米企業の株はどんどん少なくなるので、一株の価値が上がり、株価は天井知らずということになります。

 株価の上昇は年金や保険の形で一般の方々にも恩恵は行きますが、それにしても富の配分が偏ります。米国の政治家の中には、バーニー・サンダース氏のような極端な左派に限らず、共和党マルコ・ルビオ氏まで自社株買いに制限をかけようと提言しています。この流れは、もっと強くなるでしょう。このままの状況を放置しておくと、トランプ大統領の次は極端な左派政治家、疑似社会主義革命が起きかねません。トランプ大統領もそれがわかっているので、今年は中産階級に利益が回るような政策をとってくると思われます。

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