(今日の一言)先月の外債大幅買い越し、主体は銀行
2018年10月17日 16:00
コラム
9月の対内対外証券投資で、本邦機関投資家は外国の中長期債を4.5兆円と大量に買い越ししました。その内訳が注目でしたが、結局そのほとんどは銀行で3.7兆円の買い越しでした(過去最高)。生保・信託の比率が大きければ、為替ヘッジなしの投資が増えたと判断できるので、強い円安要因と言えたところですが、銀行の場合、為替リスクを取りません。9月の数字に驚きましたが、少し先走りでした。
しかし、米国には長短金利差がほとんどない状況なので、何に投資したのかが興味あるところです。おそらくまだ金利差のある欧州中心でしょうか。それでも、なぜ9月の第2,3週に集中したのか不思議ではあります(予算消化のため?)。
これまでのところ、今年の円売りを支えているのは積極的なM&Aを手がけた事業会社です。機関投資家がもう少し積極的になれば、もっと円安が進むのですが、そういう状況にはまだないようです。