(今日の一言)トランプ大統領の豹変
2019年5月7日 20:50
コラム
過去122日間「中国との交渉はすごく上手く行っている」と毎日のように言っていた人が、123日目に突然「おそすぎる、関税引き上げだ」と言う。この大統領の言葉をどこまで信じればいいのか。トランプ大統領誕生以来、これが市場関係者の最大の悩みです。
大統領の言っていることを100%額面通りに受け取ることができないので、大きくポジションを動かすことができません。発言は派手ですが、トランプ大統領こそが、マーケット膠着の主犯でしょう。しかし、これは将来の大変動に向けた「ネジ」を巻いているようなものです。彼は上手く「ディール」しているつもりかもしれません。でも、そろそろ学芸会のような手法も通じなくなるのではないでしょうか。
米国はイランに向けて空母を派遣します。非常に厳しい態度です。その一方、ミサイルを発射している金正恩には甘い。北朝鮮は「核」を持ち、イランには無いことが、米国の態度の違いになっているとイランの為政者なら考えるでしょう。また金正恩も、核を手放したらどうなるのか、よくわかっています。
イランに圧力をかけ続けるその先に、何が待っているのか。しっかり考えているのでしょうか。北朝鮮問題も、振り出しに戻っています。連発するツィートに煙に巻かれてましたが、トランプ大統領の真価が問われるのはこれからでしょう。
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