(今日の一言)急速にメイ首相の離脱案に収束する可能性もある
2019年3月15日 20:00
コラム
次の焦点は来週のEU首脳会議に移り、英国の求める期限延長を話合うことになります。基本的に問題なく期限延長は実現するはずですが、どうして期限延長をしたいのか「理由」が必要になります。単に、期限内に議論がまとまらなかったので、となると、宿題を忘れた子供みたいになります。ここは、どうしても民主主義発祥の地、英国らしい理由が欲しいところです。
そうなると、国民投票をもう一度というのは非常に言いやすい言い訳になります。欧州は基本的に民主主義国家で成り立っています。国民の意思を確認したいといえば、断る国はないでしょう。
国民投票をすると、おそらく現時点では残留支持が多いと市場は見なしています。国民投票をもう一回するのは、最初の民意を葬り去ることなので、やりにくいでしょう。しかし、政治家サイドで答えが見えないのであれば、国民に聞くのも良いと思います。
残留の可能性が高まるとするなら、離脱強硬派の議員は面白くないでしょう。でもどうすることもできません。再度の国民投票となって、ブレクジット自体がなくなるかもしれないとなったら、離脱強硬派の議員たちは寝返るでしょう。メイ首相の離脱案支持に回ると思います。そうなると、意外にも早く物事は片付くことになります。大混乱の英EU離脱劇でしたが、終盤のヤマ場に差し掛かっています。
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