(今日の一言)世界は緩和競争のスタートラインに立っている
2019年3月27日 21:20
コラム
本日のニュージーランド準備銀行の政策シフトに驚いた人は多かったかもしれません。前回は、次の政策の方向性について”could be up or down”と曖昧な言い方をしていましたが、今回は”the more likely direction of our next OCR move is down”とキッパリ言い放ってます。
理由としては、グローバル経済の見通しが軟化していることを挙げてます。特に豪、中国、欧州。そして、こうした景気見通しが悪化しているので、他の中銀は緩和方向にシフトするだろう、そうなるとニュージーランドドルは高くなってしまう。。。
要は、他の中銀が緩和したら、即座に緩和して、自国通貨高を防ぐ。その準備はOKだと言いたいわけです。本日、トランプ大統領が次期FRB理事に指名する意向のスティーブン・ムーア氏は、NYタイムズとのインタビューで「FRBは即座に0.5%利下げすべきだ」と言ってます。これはパウエル議長とは違う意見ですが、最も景気の良い米国でさえ議論は次の利下げになってきています。他の国ではなおさらでしょう。
こうなると、円とスイスフランにプレッシャーがかかってきます。スイスは極限までマイナス金利が進んでます。これ以上の緩和は難しい。日本も同様です。
理屈で説明できるので、マクロ系のヘッジファンドには攻めやすい環境です。利下げ競争に乗れない通貨を買う。こうした投機が始まろうとしているのかもしれません。
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